融資を断られて支払いを待ってもらうには?取引先へのメール例文と伝え方

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「長い付き合いの取引先に、支払いを待ってほしいなんて言えない」。

融資を断られたあと、多くの経営者がいちばん重く感じるのが、この連絡です。

信用をなくすのではないか、もう発注してもらえないのではないか、と考えると、メールの1行目から手が止まってしまいます。

でも、取引先にとっていちばん困るのは、何の連絡もないまま支払日が過ぎることです。

この記事では、支払いを待ってもらう前に決めておくことと、そのまま使えるメール例文、断られたときの次の手までをまとめました。

この記事の結論

  • メールを書く前に、「いつ・いくら払えるか」を入金予定から決めておく。日付のない「少し待ってください」は、相手を不安にさせる。
  • 連絡は支払日の1週間以上前に。まず電話で伝え、例文のメールで内容を記録に残す。
  • 全額が無理なら、一部を先に払って残りの日付を約束すると、応じてもらいやすい。
  • 外注先への支払いは、取適法やフリーランス法の対象なら、相手の了解があっても違反になることがある。延ばす前に確かめる。

頭を下げる前に。入ってくる予定のお金は、ありませんか

売掛先からの入金待ちの請求書があるなら、それを先に資金にして、支払日どおりに払える場合もあります。

日本資金支援センターは、売掛先に知らせない2社間で、請求書を買い取る会社です。

見積もりだけでもかまいません。支払いを待ってもらう相談と、どちらがよいか比べてから決められます。

目次

支払いを待ってもらうメールの前に|例文に入れる「いつ・いくら・なぜ」を決める

決めること決め方メールでの書き方の例
いつ払えるか入金予定日の数日後に置く「6月5日に」
いくら払えるか全額か、一部か「全額の80万円を」「まず30万円を」
なぜ遅れるか短く、事実だけ「取引先からの入金が月末になるため」
メールを書く前に決めること

待ってもらう金額と日付は、入金予定から逆算する

日付出入り手元の残り
5月20日今の手元40万円
5月25日仕入れ先A 80万円(本来の支払日)−40万円
5月31日売掛金の入金 +120万円80万円(Aを払わなかった場合は160万円)
6月5日仕入れ先Aへ 80万円を支払う80万円
支払いの日付を決める例(架空の数字)

支払いを待ってもらう相談で、いちばん大事なのは「いつ払えるか」をはっきり言えることです。

「少しお待ちいただけますか」とだけ書くと、相手は「いつまで待てばいいのか」「本当に払ってもらえるのか」が分からず、かえって不安になります。

日付は、気持ちではなく、入ってくる予定のお金から逆算して決めます。

上の例では、5月31日に売掛金の120万円が入るので、仕入れ先Aへの80万円は6月5日なら払えます。

入金日ちょうどではなく、入金日から数日あとに置くのがコツです。売掛先の入金が1〜2日遅れても、約束を守れるからです。

ここで、2回目の延期を頼まなくて済む日付を選ぶことが、信頼を守るうえで何より大切になります。

入ってくる予定のお金がまったくない場合は、待ってもらっても状況は変わりません。その場合は、支払いの優先順位から考え直してください。

ポイント

  • 払える日付は、入金予定から逆算して決める。
  • 入金日の数日あとに置くと、約束を守りやすい。
  • 2回目の延期を頼まずに済む日付を選ぶ。

まず電話で伝えて、メールは「記録」として送る

時期やること
支払日の10日〜1週間前担当者か社長に電話で事情を伝え、払える日付を相談する
電話の当日話した内容をメールで送る(下の例文)
約束の日の2〜3日前入金を確かめ、予定どおり払えるかを自分で点検する
約束の日支払い、払ったことを短く連絡する
連絡の順番(支払日を基準にした目安)

支払いを待ってもらうお願いは、できればメールだけで済ませず、まず電話で伝えるのがおすすめです。

声で事情を伝えると、相手も「連絡をくれた」「逃げていない」と感じやすく、相談に乗ってもらえる余地が広がります。

そのうえで、話した内容をメールでも送ります。

メールを送る目的は、約束した日付と金額を、お互いの記録に残すことです。

電話だけだと、「月初」と「5日」のように、言った・聞いたのずれが起きることがあります。

連絡のタイミングは、支払日の当日や前日ではなく、1週間以上前にしてください。

相手にも支払いの予定があり、こちらの入金をあてにしていることがあるからです。早く知らせるほど、相手も自分の資金繰りを組み直せます。

支払日を過ぎてから連絡すると、どれだけ丁寧なメールでも「遅れた言い訳」に見えてしまいます。

ポイント

  • まず電話で伝え、メールで日付と金額を記録に残す。
  • 連絡は支払日の1週間以上前に。
  • 期日を過ぎてからの連絡は、言い訳に見えやすい。

支払いを待ってもらうメール例文|仕入れ先・外注先・一部だけ払う場合

相手・状況使う例文気をつけること
仕入れ先例文1(全額を後日払う)次の発注の話も添える
外注先・フリーランス例文2(外注先向け)法律で支払期日が決まっていることがある
全額は無理なとき例文3(一部を先に払う)残りの日付を必ず書く
相手ごとの例文の選び方

仕入れ先に支払いを待ってもらうメール例文

件名5月25日お支払い分についてのご相談(株式会社〇〇)
本文株式会社△△
経理ご担当 □□様

いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。
先ほどお電話でお伝えしました、5月25日にお支払い予定の請求書(4月分・80万円)についてのご連絡です。

弊社の取引先からの入金が5月末となる関係で、まことに勝手ながら、お支払いを6月5日に変更させていただけないでしょうか。
6月5日には、全額の80万円を間違いなくお振り込みいたします。

本来のお支払い日を守れず、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
今後のご注文はこれまでどおりお願いしたく、どうぞよろしくお願い申し上げます。
例文1 仕入れ先へ(全額を後日払う)

仕入れ先へのメールは、上の例文のように、件名だけで「何の相談か」が分かるようにします。

本文では、どの請求書の話かを、支払予定日・何月分か・金額で特定してください。取引の多い相手ほど、どの支払いの話なのかが伝わらないことがあります。

遅れる理由は「取引先からの入金が月末になるため」のように、短く事実だけを書きます。

融資を断られたことや、苦しい事情をくわしく書く必要はありません。長い説明は、かえって相手を不安にさせます。

いちばん大切なのは、新しい支払日と金額を太く、はっきり書くことです。

最後に「今後のご注文はこれまでどおり」と添えると、取引を続けたい気持ちが伝わり、相手も「一時的なことだ」と受け止めやすくなります。

相手から遅延の利息や条件の提示があった場合は、その場で返事をせず、払える範囲かを確かめてから回答しましょう。

ポイント

  • 件名で「何の相談か」、本文で「どの請求書か」を特定する。
  • 理由は短く事実だけ。融資の事情まで書かなくてよい。
  • 新しい支払日と金額を、はっきり書く。

外注先・フリーランスへの例文と、支払いを延ばす前の法律の確認

法律主な対象支払いの決まり
中小受託取引適正化法(取適法。2026年1月施行、旧・下請法)資本金や従業員数の基準にあてはまる委託取引受領(役務の提供)から60日以内に定めた支払期日までに全額を払わないと違反
フリーランス・事業者間取引適正化等法従業員を使用して、フリーランスに業務を委託する事業者原則、受領から60日以内のできる限り短い期間内に払う
外注費の支払いにかかわる法律(公正取引委員会などの資料より)

外注先やフリーランスへの支払いを待ってもらう前に、必ず確かめてほしいのが法律の決まりです。

公正取引委員会は、取適法の委託事業者は、受領した日から60日以内に定めた支払期日までに代金を全額払わないと違反になると説明しています。

さらに、中小受託事業者の了解を得ていても、違反になると明記しています。つまり、「相手が待ってくれると言ったから大丈夫」とは限らないのです。

対象になるかどうかは、取引の内容(製造・修理・情報成果物・役務などの委託か)と、自社と相手の資本金・従業員数で決まります。単なる商品の仕入れ(売買)は、ふつうは対象外です。

フリーランスに業務を委託している場合も、フリーランス・事業者間取引適正化等法で、支払期日の決まりがあります。

対象になりそうなら、支払日を延ばすのではなく、期日どおり払えるお金をどう用意するかを先に考えてください。

対象外で相談できる場合の例文は、次のとおりです。

「〇〇様 いつもありがとうございます。5月末にお支払い予定の制作費(30万円)について、弊社への入金が遅れているため、6月5日のお支払いとさせていただけないでしょうか。6月5日に全額をお振り込みします。ご迷惑をおかけし申し訳ございません。」

個人で仕事をしている相手は、その入金で生活費を払っていることも多いので、延ばす日数はできるだけ短くしましょう。

ポイント

  • 取適法の対象なら、相手の了解があっても支払遅延は違反になる。
  • フリーランスへの報酬にも、支払期日の決まりがある。
  • 対象になりそうなら、延ばすより期日に払うお金の用意を先に考える。

全額は無理なとき、一部を先に払う分割の例文

件名5月25日お支払い分(80万円)のお支払い方法についてのご相談
本文株式会社△△ □□様

いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。
5月25日にお支払い予定の80万円について、お電話でご相談した内容をお送りします。

・5月25日に、30万円をお支払いします。
・残りの50万円は、6月5日にお支払いします。

全額を期日にお支払いできず、申し訳ございません。
上記の日付は、弊社への入金予定をもとに確実にお支払いできる日としてお伝えしています。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
例文3 一部を先に払い、残りの日付を約束する

全額を待ってもらうのが難しそうなら、一部だけでも本来の支払日に払う形を考えてみてください。

相手から見ると、期日に一部でも入金があるだけで、不安はずっと小さくなります。

「払う意思がある」ことが、言葉ではなくお金で伝わるからです。

分割にするときは、例文のように、箇条書きで「いつ・いくら」を並べます。

回数は多くても2〜3回にとどめましょう。回数が多いと、相手の確認の手間が増え、どこかで約束がずれやすくなります。

また、払える金額を少し控えめに見積もり、約束した分は必ず守ることが大切です。

一度約束を守ると、次に困ったときにも相談しやすくなります。反対に、分割の約束を破ると、取引そのものを見直されることがあります。

分割の約束をしたら、カレンダーに支払日を入れ、2〜3日前に入金を確認する習慣をつけてください。

ポイント

  • 一部でも期日に払うと、相手の不安が小さくなる。
  • 分割は2〜3回まで。「いつ・いくら」を箇条書きにする。
  • 払える金額は控えめに見積もり、約束は必ず守る。

「一部を先に払う」その一部が足りないなら

売掛先から入ってくる予定の請求書を先に資金にできれば、分割にせず期日どおり払えることもあります。取引先に知られない2社間で、書類は3点です。

支払いを待ってもらうメール例文が使えないとき|断られた・待てない支払い

状況次の手
取引先に断られた一部払いの提案、入金を早める方法を考える
税金・社会保険料が払えないメールではなく、猶予の制度を使う
給料が払えない従業員への支払いは、取引先より先に考える
売掛金はあるが入金が遅い売掛金の資金化も比べる
待ってもらえないときの次の手

断られたとき・約束の日を守れそうにないときの連絡

件名6月5日お支払い予定分についてのご報告とご相談
本文□□様

株式会社〇〇の〇〇です。
6月5日にお支払いをお約束していた50万円について、弊社への入金が一部遅れていることが分かりましたので、早めにご報告いたします。

・6月5日には、予定どおり30万円をお支払いします。
・残りの20万円は、6月12日にお支払いします。

再度のご相談となり、心よりお詫び申し上げます。
例文4 約束の日を守れそうにないとき(早めの再連絡)

支払いを待ってもらう相談は、断られることもあります。

相手にも資金繰りがあり、こちらの入金をあてにしている場合は、待ちたくても待てないからです。

断られたら、まず「一部だけでも期日に払う」形を提案できないか考えます。それも難しければ、入ってくる予定のお金を早める方法を探します。

もうひとつ大切なのが、いったん約束した日を守れそうにないと分かったときの対応です。

そのときは、約束の日を待たず、分かった時点ですぐに連絡することが何より大切です。

上の例文のように、約束の日にも一部は払うこと、残りの新しい日付をはっきり書くことで、相手が受ける打撃を小さくできます。

ただし、2回目の延期は、1回目より信頼を大きく損ないます。

毎月のように支払いを待ってもらう状態になっているなら、それは一時的なずれではなく、売上と費用の問題です。その場合は、よろず支援拠点など無料の相談窓口で、事業の立て直しから考えてください。

ポイント

  • 断られたら、一部払いの提案か、入金を早める方法を考える。
  • 約束を守れないと分かったら、すぐに連絡する。
  • 毎月待ってもらう状態なら、立て直しの相談が先。

税金・社会保険料・給料は、メールの例文ではなく別の手で

支払い相談先使える仕組み
国税(法人税・消費税など)所轄の税務署換価の猶予・納税の猶予
社会保険料管轄の年金事務所換価の猶予・納付の猶予
従業員の給料(待ってもらうのは避ける)ほかの支払いの調整で原資を作る
借入の返済借入先の金融機関返済条件の変更(リスケ)の相談
取引先以外の支払いの相談先

支払いを待ってもらう相談は、取引先だけが相手ではありません。

税金や社会保険料が払えないときは、メールで「待ってください」と頼むのではなく、公的な猶予の制度を使います。

国税には「換価の猶予」という制度があり、国税庁の案内では、納期限から6か月以内に申請し、認められると原則1年以内の範囲で分割して納めます。

社会保険料にも、日本年金機構の「換価の猶予」「納付の猶予」の制度があります。くわしくは社会保険料を滞納しそうなときの記事で書いています。

一方、従業員の給料は、待ってもらう相談の対象にしないほうがよい支払いです。

従業員にとって給料は生活費そのもので、遅れると信頼を失うだけでなく、法律上の問題にもなります。

取引先への支払いを待ってもらうのは、給料や税金の原資を作るため、と考えると順番がはっきりします。

どの支払いから先に払うかは、支払いの優先順位の記事で整理しています。

ポイント

  • 税金・社会保険料は、猶予の制度を使う。
  • 給料は、待ってもらう相談の対象にしない。
  • 取引先への相談は、給料や税金の原資を作るための手。

入金を早めて期日に払うなら、日本資金支援センターも候補に

しくみ2社間ファクタリング(売掛先に知らせずに完結)
必要な書類請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点
手続き来店不要・オンラインで完結。担当者が契約までサポート
早さ・金額最短即日。買取の上限は500万円
手数料2%から(下限の数字。実際は審査で決まる)
対象法人・個人事業主(設立年数は問わない)
日本資金支援センターの特徴

支払いを待ってもらう相談は、取引先との関係を守るための大切な手です。

ただ、「待ってほしい」と頼むこと自体がつらい、断られたらどうしよう、という方もいると思います。

そんな方で、売掛先から入ってくる予定の請求書があるなら、ひとつ候補を置いておきます。

日本資金支援センターは、売掛金を買い取る2社間ファクタリングの会社です。

この記事で紹介する理由は、支払う相手にも、入金してくれる売掛先にも知られずに、期日どおり払うお金を用意できるからです。

支払いを待ってもらう相談は、相手に事情を伝えることになります。2社間なら、仕入れ先にも売掛先にも、資金繰りの事情を知られずに済みます。

書類は請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点で、来店せずにオンラインで進められます。融資の書類づくりで疲れた方にも、負担は軽いはずです。

一方で、手数料の「2%から」は一番安い場合の数字で、実際は売掛先や取引の内容も踏まえた審査で決まります。手数料を年利に直すと、融資よりずっと高くなります。

そのため、取引先が快く待ってくれるなら、資金化は使わないほうが負担は小さくて済みます。売掛金がない方、支払期限を過ぎた請求書しかない方は、そもそも使えません。

見積もりを取ったら、手数料を年利に直す記事で比べてから決めてください。

ポイント

  • 2社間なら、支払う相手にも売掛先にも事情を知られずに済む。
  • 手数料の2%は下限。年利に直して、待ってもらう相談と比べる。
  • 待ってもらえるなら、資金化は使わないほうが安い。

「待ってください」と言う前に、入ってくる予定のお金を、先に受け取れないか確かめませんか。

支払日どおりに払えれば、取引先との関係はそのまま。売掛先にも知られずに進められます。

  • 売掛先に知らせない2社間。取引の関係はそのまま
  • 書類は請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点。来店不要
  • 最短即日、買取の上限は500万円

※ 手数料は審査で決まります(2%は下限の数字)。取引先が待ってくれるなら、使わなくて大丈夫です。

【この記事について】表の金額・日付(支払いの日付を決める例・メール例文の金額)は架空の例です。会社名・氏名は置き換えてお使いください。取適法の支払遅延の説明は公正取引委員会「委託事業者の禁止行為」、フリーランスへの報酬の支払期日は公正取引委員会の資料、国税の換価の猶予は国税庁「国税を一時に納付できない方のために猶予制度があります」、社会保険料の猶予は日本年金機構「厚生年金保険料等の猶予(換価の猶予・納付の猶予)」によります(いずれも2026年10月確認)。日本資金支援センターの特徴は、同社の公式サイトによります(2026年10月確認)。

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