リスケ中に融資を断られたら?新しい借入ができない会社の資金繰りの選択肢

PR

「返済を待ってもらっている身で、新しく借りたいなんて言えるのか」。

リスケ(返済条件の変更)をしている会社の経営者は、こうした迷いを抱えながら、毎月の資金繰りを回しています。

それでも足りなくなって相談に行き、やはり融資は難しいと言われると、本当に行き場がなくなったように感じるものです。

ただ、リスケ中の会社にとって大事なのは、新しいお金を探すことよりも、リスケ先の金融機関との信頼を保ったまま、足りない時期を乗り切ることです。

この記事では、リスケ中に融資を断られた会社が取れる選択肢を、金融機関との関係を崩さない順に並べました。

売掛金を資金化する方法にも触れますが、リスケ中は特に慎重に考える必要があるので、注意点もあわせて書いています。

この記事の結論

  • リスケ中は、返済を減らしてもらっている状態なので、新しい融資は受けにくいのがふつう。まずは経営改善の計画と、計画どおりの実績を積むことが、次の融資への近道になる。
  • 足りない時期は、税金・社会保険料の猶予、取引先への支払いの相談、リスケの条件の見直しで「出ていくお金」を整える。
  • 売掛金の資金化は、借入を増やさずに入金までをつなぐ方法になりうる。ただしリスケ先に資金繰り表で説明できない使い方や、担保に入っている売掛金の売却はしない。
  • 毎月足りない状態なら、資金化は使わず、計画そのものを見直す。

リスケ中で、もう借入は増やせない。でも、取引先から入ってくる予定のお金はある――という方へ

入金前の請求書を先に資金にできれば、借入を増やさずに、入金までの数週間をつなげるかもしれません。まずは手数料を確かめて、リスケ先に説明できる使い方かどうかを、この記事で一緒に確かめてください。

見積もりを取っても、使うかどうかは比べてから決められます。

目次

リスケ中に融資を断られたのはなぜ?返済条件の変更中に新しい借入が難しい理由

くらべることリスケの前リスケ中
毎月の返済約束どおりの額減らしてもらっている(元金の返済を止めている場合も)
金融機関の見方返済の力があるか計画どおりに立て直せているか
新しい融資審査しだい受けにくいのがふつう
大事なこと決算の数字計画と実績、正直な報告
リスケ中の会社が置かれている状況

リスケ中は「返済を減らしてもらっている」状態と見られる

相談のしかた受け止められやすいこと
理由を説明せずに「足りない」計画どおりに進んでいないのでは、と心配される
資金繰り表で「入金までの数週間だけ」と示す一時的なずれとして、話を聞いてもらいやすい
計画と実績のずれを先に報告する信頼を保ったまま、条件の見直しの相談に進める
リスケ中に新しい融資を相談したときの、金融機関側の受け止め方(一般的な例)

リスケとは、返済額を減らしたり返済期間を延ばしたりして、返済の条件を変えてもらうことです。

金融機関から見ると、リスケ中の会社は、約束どおりの返済が難しいので、返済を減らしてもらっている状態です。

その会社に新しくお金を貸すと、減らしてもらった返済の上に、さらに返済が増えることになります。

そのため、リスケ中に新しい融資を相談しても、断られるのはめずらしいことではありません。

断られたのは、あなたの会社を見放したという意味ではなく、「今は計画どおりに立て直すことを優先してほしい」というサインと受け止めたほうが、次の手を考えやすくなります。

一方で、リスケ中だから絶対に一円も借りられない、という決まりがあるわけでもありません。

経営を立て直す計画があり、その計画どおりに数字が進んでいれば、金融機関との話し合いの中で、新しい資金の相談ができる場合もあります。

大事なのは、足りなくなった理由と、いつ・いくら足りないかを、資金繰り表で正直に示すことです。

ポイント

  • リスケ中は、返済を減らしてもらっている状態と見られる。
  • 新しい融資を断られるのはめずらしくない。見放されたわけではない。
  • 計画どおりに進んでいれば、相談の余地が出てくることもある。

リスケ中でも相談の余地をつくる:経営改善計画と公的な支援

支援内容
経営改善計画策定支援返済条件の変更などの金融支援が必要な会社が、専門家(認定経営革新等支援機関)と計画を作る。専門家に払う費用の3分の2を中小企業活性化協議会が負担
中小企業活性化協議会各都道府県にある公的な窓口。返済や資金繰りの課題を相談できる
よろず支援拠点経営全般の相談に、何度でも無料で対応
経営改善計画づくりに使える公的な支援(中小企業庁の案内より)

リスケ中の会社が次の融資を目指すなら、遠回りに見えても、経営改善の計画を作り、計画どおりの実績を積むのがいちばんの近道です。

中小企業庁は、返済条件の変更などの金融支援が必要な中小企業が、税理士などの専門家(認定経営革新等支援機関)と経営改善計画を作るための支援を用意しています。

中小企業庁の案内では、専門家に払う費用の3分の2を、各都道府県の中小企業活性化協議会が負担する仕組みです。

上限額や対象となる条件は年度や支援の枠によって変わり、2026年にも手引きが改定されているので、使う前に協議会で最新の内容を確かめてください。

計画を作るときは、売上の見通しだけでなく、月ごとの資金繰り表を入れておくことが大切です。

資金繰り表があれば、あとで「この月だけ入金が遅れて足りない」というずれが出たときにも、計画との違いとして説明できます。

金融庁の公表資料によると、貸付条件の変更等の実行率は95%を超える水準で推移してきました。リスケは、相談すれば受け止めてもらえる仕組みとして根づいているので、計画づくりも金融機関と一緒に進める姿勢で臨みましょう。

ポイント

  • 次の融資への近道は、経営改善の計画と、計画どおりの実績。
  • 専門家に払う費用の3分の2を、中小企業活性化協議会が負担する支援がある。
  • 計画には月ごとの資金繰り表を入れ、ずれを説明できるようにする。

リスケ中に融資を断られたら、まず支払いの側を整える

出ていくお金相談先相談できること
借入の返済リスケ先の金融機関リスケの条件(返済額・期間)の見直し
国税所轄の税務署換価の猶予など(分割で納付)
社会保険料管轄の年金事務所換価の猶予・納付の猶予
外注費・仕入れ・家賃取引先・家主支払日の延期や分割
リスケ中に「出ていくお金」を整える相談先

税金・社会保険料の猶予と、取引先への支払いの相談

どんなとき一時に納付すると、事業の継続などが難しくなるおそれがある
申請の期限納期限から6か月以内
猶予の期間原則1年以内。猶予期間中は分割して納付
そのほかの条件納税について誠実な意思があること、ほかの国税の滞納がないこと など
国税の「申請による換価の猶予」の主な条件(国税庁の資料より)

リスケ中に足りなくなるのは、返済よりも、税金や社会保険料、外注費の支払いが重なった月であることがよくあります。

国税には、一時に納めると事業の継続が難しくなる場合に、分割で納められる「換価の猶予」という制度があります。

国税庁の資料によると、申請は納期限から6か月以内で、認められると原則1年以内の範囲で分割して納めます。

社会保険料にも同じような猶予の仕組みがあり、日本年金機構は、納付が難しいときは早めに管轄の年金事務所へ相談するよう案内しています。

リスケ中の会社にとって、税金や社会保険料の滞納は、金融機関の信頼を大きく損ないやすいものです。

滞納が続くと差し押さえにつながることもあり、売掛金や預金が差し押さえられれば、計画そのものが崩れてしまいます。

取引先への支払いも、支払日の1週間以上前に「いつ・いくら払えるか」を伝えれば、相談に応じてもらえることは珍しくありません。

どれから払うかの考え方は支払いの優先順位、伝え方は支払いを待ってもらうときのメール例文にまとめています。

ポイント

  • 税金・社会保険料は、払えないまま放っておかず猶予を申請する。
  • 滞納は、リスケ先の信頼を大きく損ないやすい。
  • 取引先への支払いは、期日の1週間以上前に相談する。

リスケの条件そのもの(返済額・期間)を見直す相談

準備するもの伝わること
計画と実績の比較(月ごと)どこで、どれだけ計画とずれたか
これから3か月の資金繰り表いつ・いくら足りないか
ずれの理由と、立て直しの手一時的なずれか、計画の見直しが必要か
リスケ先に相談するときの準備

新しい融資が難しいなら、今のリスケの条件そのものを見直してもらう相談もできます。

たとえば、返済額をもう一段減らす、元金の返済を止める期間を延ばす、といった相談です。

このときに大事なのは、足りなくなってからではなく、足りなくなる前に相談することです。

返済が遅れてから説明するのと、資金繰り表を持って「来月このくらいずれそうです」と先に伝えるのとでは、金融機関の受け止め方がまったく違います。

計画と実績を月ごとに並べ、どこでずれたのか、それは一時的なものか、計画を作り直す必要があるのかを、自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

ずれが大きく、計画を作り直す必要があるなら、前の見出しで紹介した中小企業活性化協議会や、顧問の税理士にも入ってもらうと、話が進みやすくなります。

正直に早く伝えることは、リスケ中の会社がいちばん守るべき「信頼」を保つことにもつながります。

ポイント

  • 新しく借りる代わりに、リスケの条件の見直しを相談できる。
  • 足りなくなる前に、資金繰り表を持って相談する。
  • 計画のずれが大きいなら、協議会や税理士にも入ってもらう。

リスケ中に融資を断られた会社が売掛金を資金化するときの注意

確かめること確かめる理由
リスケ先に資金繰り表で説明できるか通帳の動きは、いずれ金融機関に見える
売掛金が融資の担保に入っていないか担保に入っている売掛金を売ると、重大なトラブルになる
融資やリスケの契約書・合意書の定め報告や事前の相談の約束が入っていることがある
手数料が計画の利益を削りすぎないか計画どおりの返済ができなくなるおそれがある
リスケ中の資金化で、先に確かめること

リスケ先の金融機関に、資金繰り表で説明できるか

使い方リスケ先への説明
入金の遅い月だけ、1回使う「この月だけ入金までの数週間が足りないため」と資金繰り表で示せる
毎月のように使う計画どおりに立て直せていないと受け止められやすい
金融機関に知らせずに使う通帳で分かったときに、信頼を大きく損なう
説明しやすい使い方と、説明しにくい使い方

売掛金の資金化は、借入ではなく売掛金の売買なので、借入の残高も毎月の返済も増えません。

審査で主に見られるのも、自分の会社の決算より、売掛先の信用と取引の内容です。

そのため、リスケ中で新しい融資が受けにくい会社でも、使える可能性があります。

ただし、リスケ中の会社がいちばん気をつけるべきなのは、リスケ先の金融機関に、資金繰り表で説明できる使い方かどうかです。

リスケ中は、試算表や通帳を見せながら計画の進み具合を報告することが多く、資金化の入金や手数料の差し引きは、いずれ金融機関の目にも入ります。

知らせずに使っていたことが後で分かると、「ほかにも隠していることがあるのでは」と受け止められ、リスケの話し合いそのものが難しくなるおそれがあります。

「この月は売掛先の入金が遅く、入金までの数週間だけ足りないので、売掛金の一部を資金化して支払いに充てたい」と、資金繰り表と一緒に説明できる使い方なら、受け止めてもらえる余地があります。

知恵袋などでも、ファクタリングを使うと融資に影響するのか、という相談が見られます。迷ったら、使う前に担当者や顧問の税理士に相談するのが安全です。

ポイント

  • 資金化は借入ではないが、リスケ中は金融機関への説明が欠かせない。
  • 入金の遅い月だけ1回使う、という形なら説明しやすい。
  • 知らせずに使うと、リスケの話し合いそのものが難しくなるおそれがある。

契約書で確かめること:担保、報告の定め、買い戻しの義務

書類確かめること
融資の契約書・担保の契約売掛金が担保(譲渡担保など)に入っていないか
銀行取引約定書・リスケの合意書財産や経営の状況が変わったときの報告、資産の処分の前の相談などの定め
ファクタリングの契約書売掛先が払わなかったときに、自分が買い戻す義務がないか
資金化の前に読む書類

リスケ中に資金化を考えるなら、使う前に、手元の契約書を読み直してください。

まず確かめたいのは、売掛金がすでに融資の担保に入っていないかです。

売掛金を担保にした融資(売掛債権担保融資など)を受けている場合、その売掛金を別の会社に売ることはできないと考えてください。同じ売掛金を二重に渡すことになり、重大なトラブルになります。

次に、融資の契約や銀行取引約定書、リスケのときに交わした合意書に、財産や経営の状況に大きな変化があったときの報告や、資産を処分する前の相談についての定めがないかを見ます。

こうした定めがある場合、資金化は借入ではなくても、事前に相談しておいたほうがよいでしょう。

最後に、ファクタリングの契約書で、売掛先が払わなかったときに自分が買い戻す義務がないかを確かめます。

金融庁は、売主が買い戻すことになっている取引などは、実態として貸付けにあたるおそれがあると注意しています。

契約書の読み方に自信がなければ、顧問の税理士や弁護士に見てもらってから決めてください。

ポイント

  • 担保に入っている売掛金は売れない。最初に確かめる。
  • 約定書やリスケの合意書の、報告や事前の相談の定めを読む。
  • 買い戻しの義務がある契約は、貸付けにあたるおそれがある。

リスケ中に融資を断られた会社が、資金化を使わない判断と使うときの候補

状況判断の目安
入金の遅い月だけ足りない・リスケ先に説明できる見積もりを取り、年利に直して比べる
毎月足りない・計画から大きくずれている使わない。計画の見直しを優先
売掛金が担保に入っている使わない(使えない)
リスケ中の資金化を、使うか見送るかの目安

リスケ中は資金化を使わない方がよいケース

ケース理由
毎月のように足りない手数料の分だけ翌月がさらに苦しくなり、計画が崩れる
リスケ先に説明できない知られたときに、リスケの話し合いが難しくなるおそれ
売掛金が融資の担保に入っている売ることはできない
見積もりの手取りが極端に少ない金融庁は、買取代金が債権額に比べて著しく低い場合は偽装ファクタリングの疑いがあると注意している
売掛金がない・支払期限を過ぎた請求書しかないそもそも使えない
見送ったほうがよいケース

リスケ中の会社は、もともと返済の力に余裕がない状態です。

そこで資金化を毎月のように使うと、手数料の分だけ利益が削られ、計画どおりの返済がさらに難しくなります。

知恵袋などでも、繰り返し使ううちに手数料の負担で抜けられなくなった、という相談が見られます。

金融庁も、高額な手数料のファクタリングを使うと、かえって資金繰りが悪化し、多重債務に陥る危険があると注意を呼びかけています。

毎月足りないのは、入金のタイミングの問題ではなく、計画そのものが今の実態に合っていないというサインです。

その場合は、資金化を使わないと決めて、リスケの条件や経営改善の計画を、金融機関や中小企業活性化協議会と見直すほうが安全です。

上の表に一つでも当てはまるなら、今は見送る判断が合理的です。

注意

  • 架空の請求書や、金額を水増しした請求書で申し込むのは犯罪になる。
  • 給料を担保にする「給料ファクタリング」は、事業者向けのものとは別物で、違法な貸付の被害が多い。

ポイント

  • 毎月足りないなら、資金化ではなく計画の見直しが先。
  • リスケ先に説明できない使い方はしない。
  • 担保に入っている売掛金は売れない。

入金の遅い月だけ足りないなら、日本資金支援センターも候補に

しくみ2社間ファクタリング(売掛先に知らせずに完結)
必要な書類請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点
手続き来店不要・オンラインで完結。担当者が契約までサポート
早さ・金額最短即日。買取の上限は500万円
手数料2%から(下限の数字。実際は審査で決まる)
対象法人・個人事業主(設立年数は問わない)
日本資金支援センターの特徴

ここまで読んで、「計画は大きくずれていない。この月だけ、売掛先の入金が遅くて足りない」という方のために、ひとつ候補を置いておきます。

日本資金支援センターは、売掛金を買い取る2社間ファクタリングの会社です。

リスケ中で融資を断られた方にこの会社を紹介する理由は3つあります。

1つ目は、自分の会社の決算だけでなく、売掛先の信用と取引の内容も踏まえて審査されることです。リスケ中で自分の信用だけでは難しい会社でも、取引先がしっかりしていれば相談の余地があります。

2つ目は、借入ではないので、リスケ中の借入の残高を増やさずに済むことです。

3つ目は、取引先に知られずに済む2社間の方式で、書類も請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点と少ないことです。立て直しの最中に、取引先との関係まで揺らしたくない方には合っていると思います。

ただし、手数料の「2%から」は一番安い場合の数字で、実際の手数料は審査で決まります。

まずは無料の見積もりで手数料を確かめ、年利に直して比べ、リスケ先に資金繰り表で説明できるかを確かめてから決めてください。比べた結果、使わないという判断になっても、それで問題ありません。

ポイント

  • 売掛先の信用と取引の内容も踏まえて審査され、借入は増えない。
  • 取引先に知られない2社間で、書類は3点、オンラインで完結。
  • 手数料の2%は下限。リスケ先に説明できるかも確かめてから決める。

リスケ中でも、入ってくる予定のお金はあなたの会社のものです。

新しい借入を頼みに行く前に。計画どおり立て直している途中で、この月だけ入金が遅いなら、その請求書が入金までの間を支えてくれるかもしれません。

  • 借入ではないので、借入の残高も毎月の返済も増えない
  • 取引先に知られない2社間。書類は請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点
  • 最短即日、買取の上限は500万円。来店不要

※ 手数料は審査で決まります(2%は下限の数字)。リスケ先に説明できない使い方なら、使わなくて大丈夫です。

【この記事について】この記事は一般的な情報で、個別の契約の解釈ではありません。契約書の定めは、顧問の税理士・弁護士や金融機関に確かめてください。経営改善計画策定支援と中小企業活性化協議会は中小企業庁の案内、貸付条件の変更等の実行率は金融庁「金融機関における貸付条件の変更等の状況について」、猶予制度の条件は国税庁「国税を一時に納付できない方のために猶予制度があります」と日本年金機構「厚生年金保険料等の猶予(換価の猶予・納付の猶予)」、偽装ファクタリング・高額な手数料・買い戻しの注意は金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」、よろず支援拠点は公式サイトによります(いずれも2026年10月確認)。日本資金支援センターの特徴は、同社の公式サイトによります(2026年10月確認)。

目次