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「保証協会がだめだったので、今回は難しいです」。
金融機関の担当者からそう言われると、どこに相談しても同じなのではないか、という気持ちになります。
保証協会に断られた事業者の相談では、「次はどこに行けばいいのか」「いつまた申し込めるのか」という迷いが何度も出てきます。
でも、保証協会の否決は、保証付きの融資という道が今は閉じたということで、資金繰りの道がすべて閉じたわけではありません。
この記事では、保証協会に断られた次にやることを、早く確かめたいことから順番に並べました。
この記事の結論
- 最初に、断ったのが保証協会なのか、金融機関なのかと、ゼロなのか減額なのかを担当者に確かめる。
- 保証協会は地域ごとに1つなので、別の銀行や信金から出し直しても、同じ協会が審査する。出し直すのは、断られた原因を直してから。
- 次の道は、保証協会を通さない借入(日本政策金融公庫・プロパー融資)、借りずにつなぐ手(支払いの相談・猶予・返済条件の変更)、公的な相談窓口。
- 売掛金(入金前の請求書)があれば、売掛先の信用で審査される資金化も選択肢。ただし手数料を年利に直すと高いので、1回で乗り切れるときに使う。
保証協会には断られた。でも、取引先から入ってくる予定のお金はある――という方へ
保証協会が見たのは、あなたの会社の決算と返済の力です。入金待ちの請求書を先に資金にする方法なら、売掛先の信用と取引の内容も踏まえて審査されます。
見積もりを取っても、使うかどうかはこの記事のほかの手と比べてから決められます。
保証協会に断られたら次にやることは?最初の1週間で確かめる順番
| 時期 | やること |
|---|---|
| 断られた当日〜2日 | 担当者に「協会の否決か」「ゼロか減額か」「次に相談できる時期」を聞く |
| 3日〜1週間 | 保証付き融資を当てにしていた支払いを、日付ごとに並べ直す |
| 1〜2週間 | 支払いの相談・税金や社会保険料の猶予・返済条件の変更を相談する |
| 2週間〜1か月 | 公庫やプロパー融資を相談する。売掛金があれば資金化の見積もりも取って比べる |
| 数か月後 | 断られた原因を直し、試算表などで示せるようになってから保証付き融資を出し直す |
断ったのは保証協会か、金融機関かを確かめる
| 聞くこと | それで分かること |
|---|---|
| 協会の否決か、金融機関の判断か | 次に相談する先を変えるべきか |
| ゼロか、減額なら出るのか | 金額を下げれば道があるか |
| 次に相談できる時期 | 出し直しまでに何か月つなぐ必要があるか |
| それまでに用意しておくもの | 試算表・計画など、直すべき点の手がかり |
保証付きの融資は、金融機関と信用保証協会の両方が審査します。
中小機構のJ-Net21でも、協会と金融機関の両方で審査が行われるため、保証が付いても希望どおりに借りられるとは限らない、と説明されています。
そのため、「保証協会に断られた」と聞いても、実際には金融機関が協会に申し込む前に止めていた、ということもあり得ます。
協会の否決なのか、金融機関の判断なのかで、次の一手は変わります。
金融機関の判断なら、別の金融機関に相談する意味がありますが、協会の否決なら、どの金融機関から出しても同じ協会が審査します。
また、希望した金額が丸ごと断られたのか、金額を下げれば保証が付くのかも聞いておきたい点です。
断った理由そのものは、はっきり教えてもらえないことが多いものです。それでも、「次に相談できる時期」と「それまでに用意しておくもの」は聞けば答えてもらえることがあります。
- 担当者に、上の表の4つをメモを取りながら聞く。
- 理由の見当のつけ方は、信用保証協会の審査が通らない理由で確かめる。
ポイント
- 保証付き融資は、金融機関と保証協会の両方が審査する。
- 協会の否決か、金融機関の判断かで、次の相談先が変わる。
- 理由が聞けなくても、次の時期と用意するものは聞いておく。
保証付き融資を当てにしていた支払いを、日付で並べ直す
| 日付 | 出ていくお金 | 入ってくるお金 | 手元の残り |
|---|---|---|---|
| 今月15日 | 仕入れ 150万円 | — | 50万円 |
| 今月25日 | 給料 90万円 | — | −40万円 |
| 今月末 | 借入の返済 30万円 | 売掛金の入金 120万円 | 50万円 |
| 来月10日 | 外注費 70万円 | — | −20万円 |
保証付きの融資を申し込んだとき、多くの場合は「この支払いに充てる」という予定があったはずです。
断られたら、その予定をいったん外して、日付ごとに出ていくお金と入ってくるお金を並べ直します。
上の例では、足りないのは今月25日の40万円と、来月10日の20万円です。
月末に売掛金が入るので、足りないのは「入金までの1週間ほど」と「来月の一時期」だと分かります。
このくらいの期間と金額なら、給料以外の支払いを少し待ってもらう、税金や社会保険料の猶予を使う、といった借りない手で間に合うこともあります。
反対に、申し込んだ融資の額が「これから半年の赤字を埋めるため」のものだったなら、話は変わります。
その場合は、つなぐ方法を探す前に、売上と費用の見直しを相談窓口と一緒に考えるほうが、結果として傷が小さくなります。
ポイント
- 融資を当てにしていた支払いを、日付ごとに並べ直す。
- 足りないのが短い期間なら、借りない手で間に合うことがある。
- 赤字を埋めるための融資だったなら、先に立て直しを考える。
保証協会に断られた次の手① 同じ協会にもう一度出す前に知っておくこと
| 出し直し方 | 審査する協会 | 見込み |
|---|---|---|
| 同じ金融機関から、同じ内容ですぐ | 同じ | 変わりにくい |
| 別の銀行・信金から、同じ内容で | 同じ(管轄の協会) | 変わりにくい |
| 原因を直してから、数字で示して | 同じ | 判断が変わる可能性がある |
| 使える保証制度を変えて(例:セーフティネット保証の認定) | 同じ | 条件に合えば別の枠で審査される |
別の銀行・信金から申し込んでも、審査するのは同じ協会
| 数 | 47都道府県と4市(横浜市・川崎市・名古屋市・岐阜市)に設置 |
|---|---|
| 使える協会 | 原則として、事業の実態がある地域を管轄する協会 |
| 保証の対象になる資金 | 事業に必要な運転資金と設備資金 |
保証協会に断られると、「別の銀行なら通るかもしれない」と考える方は少なくありません。
ただ、全国信用保証協会連合会の案内によると、保証協会は都道府県ごと(一部は市ごと)に置かれていて、原則として事業の実態がある地域の協会を使います。
つまり、付き合いのある銀行から信用金庫に変えても、保証付きの融資である限り、審査するのは同じ協会です。
同じ決算書と同じ内容で、窓口だけを変えて出し直しても、結果は変わりにくいと考えておくほうが安全です。
むしろ、短い間にあちこちへ申し込むと、そのたびに書類づくりと面談で時間を使い、目の前の支払いの準備が遅れてしまいます。
別の金融機関に相談する意味があるのは、断ったのが協会ではなく金融機関だった場合や、保証を付けない融資(プロパー融資)を相談する場合です。
窓口を変える前に、まず「何が原因だったのか」と「それをいつ直せるのか」を考えることが、遠回りに見えて近道です。
ポイント
- 保証協会は地域ごとに1つ。窓口を変えても、同じ協会が審査する。
- 同じ内容ですぐ出し直しても、結果は変わりにくい。
- 窓口を変える意味があるのは、金融機関の判断だったときや、プロパー融資を相談するとき。
出し直すなら、原因を直すか、使う保証制度を変える
| 考えられる原因 | 出し直す前に |
|---|---|
| 税金・社会保険料の滞納 | 猶予の手続きをして、分割で納めている実績をつくる |
| 赤字・売上の減少 | 改善の計画と、改善が数字に出た試算表を用意する |
| 保証付き融資の残高が多い | 返済で残高を減らす。複数の借入をまとめる借換保証を相談する |
| 売上が業界全体で落ちている | セーフティネット保証の認定(市区町村)を受けられないか確かめる |
保証協会に出し直すなら、断られた原因に対して「何が変わったか」を示せる状態にしてからです。
どのくらい待てばよいかに、公式の決まりはありません。担当者に聞いた「次に相談できる時期」と、試算表で改善が見えてくる時期を目安にします。
もう1つの道は、使う保証制度を変えることです。
中小企業庁の案内によると、取引先の倒産や災害、業況が悪化している業種など、外からの理由で経営に支障が出ている場合は、市区町村の認定を受けて「セーフティネット保証」を申し込めることがあります。
たとえば5号は、国が指定した業種で、最近3か月の売上高が前年同期より5%以上減っていることなどが条件です(指定業種は3か月ごとに見直されます)。
この保証は一般の保証とは別枠で、限度額は普通保証2億円・無担保保証8,000万円です。
ただし、認定を受けても協会と金融機関の審査はあり、希望どおりにならない場合があると、中小企業庁も明記しています。
ポイント
- 出し直しは、原因を直したことを数字で示せてから。
- 業況の悪化など外からの理由なら、セーフティネット保証の認定を確かめる。
- 認定があっても、審査は別にある。
保証協会に断られた次の手② 協会を通さない相談先と、借りずにつなぐ手
| 道 | どんなものか | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 日本政策金融公庫 | 国の金融機関が直接貸す。保証協会は通らない | 公庫をまだ使っていない・返済が順調 |
| プロパー融資 | 金融機関が保証を付けずに自分のリスクで貸す | 長い取引があり、担保や実績がある |
| 返済条件の変更 | 今の借入の毎月の返済を軽くする相談 | 新しく借りるより返済を減らしたほうが早い |
| 中小企業活性化協議会など | 公的な相談窓口 | 借入や資金繰りの立て直しを一緒に考えたい |
日本政策金融公庫・プロパー融資を検討する
| くらべること | 保証付き融資 | 公庫 | プロパー融資 |
|---|---|---|---|
| 審査する先 | 金融機関と保証協会 | 公庫 | 金融機関だけ |
| 保証料 | かかる | かからない | かからない |
| 返せなかったときの損を負う先 | 多くは協会が8割、金融機関が2割(責任共有制度) | 公庫 | 金融機関がすべて |
保証協会を通さずに借りる道は、大きく2つあります。
1つは日本政策金融公庫です。国の金融機関が事業者に直接貸すので、保証協会の審査とは別に判断されます。
そのため、保証協会に断られた直後でも、公庫には相談できます。ただし、公庫もあなたの会社の決算と返済の力を見るので、断られた原因が税金の滞納や返済の遅れなら、同じところで引っかかる可能性があります。
もう1つは、金融機関が保証を付けずに自分のリスクで貸すプロパー融資です。
金融機関にとっては損を全部自分でかぶる貸し方なので、保証付きより審査は厳しくなるのがふつうです。
それでも、長く取引があって、預金や担保、これまでの返済の実績がある場合は、相談してみる価値はあります。
公庫に断られた場合の順番は、日本政策金融公庫に断られたら次は?でまとめています。
ポイント
- 公庫は保証協会を通さないので、別に判断される。
- ただし、滞納や返済の遅れが原因なら、公庫でも引っかかりやすい。
- プロパー融資は、取引の実績や担保があるときに相談する。
返済が苦しいなら、借りる前に条件変更と公的な相談窓口
| 手 | 相談先 |
|---|---|
| 今の借入の返済を軽くする(条件変更・借換) | 取引のある金融機関・保証協会 |
| 税金・社会保険料を分割にする(換価の猶予など) | 税務署・年金事務所 |
| 仕入れ・外注費の支払いを待ってもらう | 取引先 |
| 資金繰りと事業の立て直しを相談する | 中小企業活性化協議会・よろず支援拠点 |
保証協会に断られたとき、新しく借りることばかり考えてしまいがちです。
でも、今の借入の返済が重くて資金が足りないなら、毎月の返済を軽くするほうが早く効くこともあります。
大阪信用保証協会のQ&A;でも、保証付き融資の返済が厳しいときは、借換や返済方法の変更ができる場合があるので、協会か金融機関に相談するよう案内しています。
ただし、返済条件を変えている間は、新しい融資が受けにくくなるのがふつうです。どちらを先にするかは、担当者とよく話してから決めてください。
資金繰りそのものの立て直しは、中小企業活性化協議会という公的な窓口に相談できます。中小企業庁によると、すべての都道府県に置かれ、借入や資金繰りの悩みに専門家と一緒に対応しています。
国が認めた専門家に経営改善の計画づくりを手伝ってもらうと、費用の一部が補助される仕組みもあります。
返済条件の変更中の資金繰りは、リスケ中に融資を断られたらでくわしく書いています。
ポイント
- 返済が重いなら、借りるより返済を軽くするほうが早いことがある。
- 条件変更の間は、新しい融資が受けにくくなる。
- 中小企業活性化協議会は、全都道府県にある公的な相談窓口。
保証協会に断られた次の手③ 売掛金があるなら資金化も比べる
| くらべること | 保証付き融資 | 売掛金の資金化 |
|---|---|---|
| 審査で主に見られるもの | 自分の会社の決算・返済の力 | 売掛先の信用と、取引の内容 |
| 借入になるか | なる | ならない(売掛金の売買) |
| 早さ | 数週間かかることが多い | 早い(会社によっては即日) |
| 費用 | 金利+保証料 | 手数料(1回ごと。年利に直すと高い) |
| 使えない場合 | 協会や金融機関の審査に通らないとき | 売掛金がない・支払期限を過ぎた請求書 |
資金化を使わない方がよいケース
| 手数料 | 手取り | 入金の30日前に資金化 | 入金の60日前に資金化 |
|---|---|---|---|
| 2% | 98万円 | 年利 約25% | 年利 約12% |
| 5% | 95万円 | 年利 約64% | 年利 約32% |
| 10% | 90万円 | 年利 約135% | 年利 約68% |
売掛金(入金前の請求書)を買い取ってもらう方法は、融資ではなく売掛金の売買なので、審査で主に見られるのは売掛先の信用と取引の内容です。
そのため、保証協会に断られた事業者でも、使える可能性があります。
一方で、費用は1回ごとの手数料で、上の表のように年利に直すと、保証付き融資の金利と保証料を足した負担とは比べものにならないほど高くなります。
次に当てはまるなら、今は使わない判断が合理的です。
- 毎月のように足りない(手数料の分だけ翌月がさらに苦しくなる)
- 税金・社会保険料だけが足りない(猶予の制度で分割にできる可能性がある)
- 数か月後に保証付き融資を出し直す見込みがあり、それまで支払いの相談でつなげる
- 見積もりの手取りが極端に少ない(金融庁は、ファクタリングを装った違法な貸付に注意を呼びかけている)
当てはまる場合は、資金化は見送り、支払いの相談と猶予の制度を先に使いましょう。手数料の比べ方は手数料を年利に直すといくら?で確かめられます。
注意
- 架空の請求書や、金額を水増しした請求書で申し込むのは犯罪になる。
- 給料を担保にする「給料ファクタリング」は、事業者向けのものとは別物で、違法な貸付の被害が多い。
ポイント
- 資金化は、自分の決算より売掛先の信用で審査される。
- 手数料は年利に直すと、保証付き融資よりずっと高い。
- 毎月足りない・税金だけ足りないなら、今は使わない。
売掛金があって急ぐなら、日本資金支援センターも候補に
| しくみ | 2社間ファクタリング(売掛先に知らせずに完結) |
|---|---|
| 必要な書類 | 請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点 |
| 手続き | 来店不要・オンラインで完結。担当者が契約までサポート |
| 早さ・金額 | 最短即日。買取の上限は500万円 |
| 手数料 | 2%から(下限の数字。実際は審査で決まる) |
| 対象 | 法人・個人事業主(設立年数は問わない) |
「売掛金はある。でも、保証協会に出し直せるのは数か月先で、それまでの支払いが間に合わない」という方のために、ひとつ候補を置いておきます。
日本資金支援センターは、売掛金を買い取る2社間ファクタリングの会社です。
この記事で紹介する理由は3つあります。
1つ目は、保証協会とは審査の軸がちがうことです。保証協会が見たのは自社の決算と返済の力ですが、売掛金の資金化では、売掛先の信用と取引の内容も踏まえて判断されます。
2つ目は、必要な書類が請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点と少なく、来店せずにオンラインで進められることです。保証付き融資の申込書や計画づくり、金融機関と協会の二重の審査に疲れた方には、この軽さが助けになると思います。
3つ目は、取引先に知らせない2社間の方式であることです。売掛先との関係を変えずに、入金までの間だけをつなげます。
一方で、手数料の「2%から」は一番安い場合の数字で、実際の手数料は審査で決まります。売掛金がない方や、支払期限を過ぎた請求書しかない方は、そもそも使えません。
まずは無料の見積もりで手数料を確かめ、上の表で年利に直して、ほかの手と比べてから決めてください。比べた結果、使わないという判断になっても、それで問題ありません。
ポイント
- 保証協会とは審査の軸がちがい、売掛先の信用も踏まえて判断される。
- 書類は3点、オンラインで完結。取引先に知られない2社間。
- 手数料の2%は下限。見積もりを年利に直して比べる。
保証協会の答えは「今回は保証できない」。でも、売掛先からの入金予定は消えていません。
次の申込みまでの数か月を、借入を増やさずにつなぐ方法として。入金待ちの請求書で、いくらになるかだけ確かめておきませんか。
- 取引先に知られない2社間。いまの取引の関係はそのまま
- 書類は請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点。来店不要
- 最短即日、買取の上限は500万円
※ 手数料は審査で決まります(2%は下限の数字)。比べて合わなければ、使わなくて大丈夫です。
【この記事について】表の金額(資金繰りの並べ直しの例・手数料の例)は架空の試算です。信用保証協会の設置・利用条件と責任共有制度は全国信用保証協会連合会「ご利用条件」「信用保証制度を支えるしくみ」、セーフティネット保証は中小企業庁「セーフティネット保証制度」「5号:業況の悪化している業種(全国的)」、保証付き融資の審査の仕組みは中小機構J-Net21「信用保証協会の仕組みと、利用するメリットや留意点」、返済が厳しいときの相談は大阪信用保証協会「Q&A;」、中小企業活性化協議会は中小企業庁の案内によります(いずれも2026年10月確認)。日本資金支援センターの特徴は、同社の公式サイトによります(2026年10月確認)。