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「何年も付き合ってきたのに、なぜ」。
地元の信金に融資を断られた事業者の相談には、こうした戸惑いがにじみます。
口座を開いたときから担当者が通ってくれて、定期積金も続けてきた。それなのに断られると、見放されたような気持ちになるものです。
でも、信金が融資を断る理由は、付き合いの深さとは別のところにあることがほとんどです。
この記事では、信金のしくみから断られた理由の見当をつけ、次にどこへ相談すればいいかを順番にまとめました。
この記事の結論
- 信金は地域の会員のための金融機関。事業者向けの融資では保証協会付きが多く、断ったのが信金ではなく保証協会ということもある。
- 付き合いが長くても、融資で見られるのは返済の力と資金の使い道。返済中の借入の重さ、返済条件の変更、税金の滞納は、断られる理由になりやすい。
- 次の相談先は、断った理由しだい。保証協会が理由なら、ほかの信金に出しても同じ協会が審査する。公庫や公的な相談窓口、借りずにつなぐ手も並べて考える。
- 売掛金があれば、売掛先の信用で審査される資金化も選択肢。ただし手数料を年利に直すと高いので、1回で乗り切れるときに。
地元の信金には断られた。でも、取引先からの入金予定はある――という方へ
入金待ちの請求書を先に資金にする方法なら、地元の金融機関に知られることも、取引先に知られることもなく、オンラインで相談できます。審査では売掛先の信用と取引の内容も踏まえて判断されます。
見積もりを取っても、使うかどうかはこの記事で比べてから決められます。
信金に融資を断られた理由は?信用金庫の融資のしくみから考える
| しくみ | 断られた理由になりうること |
|---|---|
| 地域の会員のための金融機関 | 事業所が信金の地区の外にある・会員の資格に当てはまらない |
| 事業者向けは保証協会付きの融資が多い | 信金ではなく、保証協会が保証を断った |
| 保証を付けない融資(プロパー融資)は信金が損を全部負う | 保証協会付きより、信金の判断が厳しくなる |
信金は地域の会員のための金融機関
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 会員になれる人 | 信金の地区内に住所か居所がある人/地区内に事業所がある人/地区内で働いている人など |
| 除かれる事業者 | 常時使用する従業員が300人を超える個人事業者、従業員300人超かつ資本金などが政令で定める額を超える法人 |
信用金庫は、銀行とは成り立ちが違う金融機関です。
信用金庫法では、会員になれるのは、その信金の地区内に住所や事業所がある人、地区内で働いている人などと決められています(大きすぎる事業者は除かれます)。
金融庁の資料でも、信用金庫は会員の相互扶助を目的とした非営利の法人で、貸付けも会員を対象とするのが原則、会員以外への貸付けは限られた範囲で認められている、と説明されています。
そのため、事業所を信金の地区の外に移した、拠点が地区の外にしかない、といった場合は、そもそも融資の対象から外れやすくなります。
ただ、長く付き合いのある事業者の多くは、地区の条件は満たしているはずです。
地区や会員の資格が問題でないなら、断られた理由は、次に説明する保証協会か、あなたの会社の数字のどちらかにあると考えられます。
まずは担当者に「地区や会員の資格の問題ではないか」だけでも確かめておくと、理由の候補を1つ消せます。
ポイント
- 信金は、地区内の会員への貸付けが原則の金融機関。
- 事業所が地区の外にあると、融資の対象から外れやすい。
- 地区の問題でなければ、理由は保証協会か自社の数字にある。
断ったのが信金ではなく、保証協会のこともある
| 断った先 | ほかの信金・銀行に相談すると | 次の一手 |
|---|---|---|
| 保証協会 | 同じ協会が審査するので、結果は変わりにくい | 原因を直す・協会を通さない道を探す |
| 信金(保証協会に出す前に止めた) | 判断が分かれることがある | ほかの金融機関にも相談する |
| 信金(プロパー融資を断った) | 判断が分かれることがある | 保証協会付きでの申込みも相談する |
信金の事業者向けの融資では、信用保証協会の保証を付けた融資がよく使われます。
保証付きの融資は、信金と保証協会の両方が審査します。そのため、担当者が「今回は難しい」と言っていても、実際には保証協会が保証を断ったということがあります。
この違いはとても大事です。
保証協会は都道府県ごと(一部は市ごと)に置かれていて、原則として事業の実態がある地域の協会を使います。保証協会が断ったのなら、別の信金や銀行に保証付きで申し込んでも、審査するのは同じ協会です。
反対に、信金が保証協会に出す前に止めていた場合や、保証を付けない融資(プロパー融資)を断った場合は、ほかの金融機関では判断が分かれることがあります。
担当者には遠慮せずに、「保証協会の判断ですか、それとも信金さんの判断ですか」と聞いてみてください。保証協会に断られた場合の順番は、保証協会に断られたら次は?にまとめています。
ポイント
- 信金の事業者向け融資は、保証協会付きが多い。
- 保証協会が断ったなら、ほかの信金でも同じ協会が審査する。
- 「協会の判断か、信金の判断か」を担当者に確かめる。
付き合いがあっても信金に融資を断られた理由になりやすいこと
| 付き合いで伝わること | 融資の審査でそれ以上に見られること |
|---|---|
| まじめに取引してきたこと | 今の利益で返済を続けられるか |
| 預金や積金を続けてきたこと | 今ある借入の返済の重さ |
| 社長の人柄・事業への思い | 資金の使い道と金額の根拠 |
預金や付き合いの長さより、返済の力と資金の使い道が見られる
| 項目 | 金額(年) |
|---|---|
| 返済に回せるお金(税引後の利益+減価償却費) | 180万円 |
| 今ある借入の返済 | 160万円 |
| 新しく借りたい500万円の返済(5年) | 100万円 |
| 差し引き | −80万円 |
付き合いの長さは、信金にとって「この社長は誠実に取引してくれる」という安心材料にはなります。
でも、融資は貸したお金が返ってくることが前提です。信金が預かっているのは地域の会員のお金なので、付き合いの長さより、返せるかどうかを優先して判断しなければなりません。
上の例では、返済に回せるお金が年180万円しかないのに、今の返済と新しい借入の返済を合わせると年260万円になります。この計算になると、どれだけ付き合いが長くても、満額で貸すのは難しくなります。
資金の使い道も見られます。「何に、いつ、いくら使うのか」がはっきりしない申込みや、実際には生活費や他の借入の返済に回りそうな申込みは、断られる理由になりやすいものです。
また、預金が多いことは安心材料になる一方で、「それなら手元のお金で払えるのでは」と見られることもあります。
断られたのが金額の問題なら、金額を下げれば通る可能性があるので、「いくらならご検討いただけますか」と聞いてみる価値があります。
ポイント
- 付き合いの長さは安心材料だが、返せるかどうかが優先される。
- 資金の使い道と金額の根拠がはっきりしないと断られやすい。
- 金額の問題なら、下げれば通る可能性を聞いてみる。
返済中の借入・返済条件の変更・税金の滞納があると断られやすい
| 状態 | 先にやること |
|---|---|
| コロナ禍などで借りた返済が重い | 返済をまとめる・条件を見直す相談 |
| 返済条件を変えている(リスケ中) | 計画どおりに返し、改善を試算表で示す |
| 返済が遅れたことがある | 遅れを解消し、予定どおりの返済を続ける |
| 税金・社会保険料の滞納 | 換価の猶予などで分割にし、納めている実績をつくる |
付き合いのある信金ほど、あなたの会社の返済の様子をよく知っています。
毎月の返済が遅れたことがある、返済の額を減らしてもらっている(返済条件の変更、いわゆるリスケ中)、といった事情は、信金にはすべて見えています。
特に返済条件の変更中は、「今の借入も約束どおりに返せていない状態」なので、新しい融資はとても受けにくくなるのがふつうです。
税金や社会保険料の滞納も、断られる理由になりやすいものです。滞納があると、差し押さえで売掛金や預金が動かせなくなるおそれがあり、貸したお金が返ってこない心配が大きくなるからです。
こうした理由は、すぐには消えません。ただ、税金の滞納なら換価の猶予などで分割の手続きをして納めている実績をつくる、返済条件の変更中なら計画どおりに返して試算表で改善を示す、というように、次に向けて積み上げられるものはあります。
理由の見当のつけ方は信用保証協会の審査が通らない理由、リスケ中の資金繰りはリスケ中に融資を断られたらでくわしく書いています。
ポイント
- 返済の遅れやリスケは、付き合いのある信金ほどよく見えている。
- 返済条件の変更中は、新しい融資はとても受けにくい。
- 滞納は猶予の手続き、リスケは計画どおりの返済で実績を積む。
信金に融資を断られた理由が分かったら、次の相談先
| 断られた理由の見当 | 次の相談先 |
|---|---|
| 信金の判断(プロパー融資・保証協会に出す前) | ほかの信金・信用組合・地方銀行 |
| 保証協会が保証を断った | 日本政策金融公庫、または原因を直して出し直す |
| 返済の重さ・リスケ中 | 今の信金に返済の見直しを相談・中小企業活性化協議会 |
| 税金・社会保険料の滞納 | 税務署・年金事務所で猶予の相談 |
ほかの信金・信用組合・地方銀行に相談するときの注意
| 用意するもの | 理由 |
|---|---|
| 決算書(2〜3期)と最新の試算表 | 今の数字を正直に示すため |
| 今ある借入の一覧(断られた信金の分も) | あとから分かると信用を失う |
| 資金繰りの表(いつ・いくら足りないか) | 金額の根拠を示すため |
| 断られた経緯の短い説明 | 聞かれたときに慌てないため |
断ったのが信金自身だった場合は、ほかの信金や信用組合、地方銀行に相談すると、判断が分かれることがあります。
ただし、ほかの信金に相談するときも、事業所がその信金の地区内にあることが前提です。地区は信金ごとに違うので、相談する前に確かめておきましょう。
新しい金融機関にとって、あなたは「はじめての取引先」です。付き合いの実績がない分、決算書や試算表、借入の一覧など、数字で判断できる材料をそろえて持っていくことが大切です。
断られた信金の借入も、隠さずに一覧に載せてください。今の借入は審査の中で分かることが多く、あとから分かると数字より誠実さを疑われます。
一方で、保証協会が保証を断っていた場合は、ほかの金融機関に保証付きで出しても、同じ協会が審査するので結果は変わりにくいものです。
短い間にあちこちへ申し込んで時間を使うより、断られた理由を見極めてから、相談先を1つか2つに絞るほうが、目の前の支払いの準備に時間を回せます。
ポイント
- 信金の判断で断られたなら、ほかの金融機関で判断が分かれることがある。
- ほかの信金も、地区内に事業所があることが前提。
- 借入は隠さず一覧に。相談先は理由を見極めて絞る。
日本政策金融公庫と、公的な相談窓口
| 相談先 | どんな相談に向いているか |
|---|---|
| 日本政策金融公庫 | 保証協会を通さない借入。国の金融機関が直接貸す |
| 中小企業活性化協議会(全都道府県) | 借入の返済や資金繰りの立て直し |
| よろず支援拠点 | 経営全般。資金繰りの表や計画の見直し |
| 商工会・商工会議所 | 地域の融資制度の案内、身近な経営の相談 |
信金以外の借入先として、まず考えられるのは日本政策金融公庫です。
公庫は国の金融機関が事業者に直接貸すので、保証協会の審査とは別に判断されます。信金の保証付き融資で協会に断られた場合でも、公庫には相談できます。
ただし、公庫も会社の決算と返済の力を見ます。返済の重さや滞納が理由で断られたなら、公庫でも同じ点が問われやすいと考えておきましょう。公庫に相談するときの順番は日本政策金融公庫に断られたら次は?にまとめています。
借入の返済が重いことが根っこにあるなら、新しい借入先を探すより、返済そのものを見直すほうが先です。
中小企業庁によると、中小企業活性化協議会はすべての都道府県に置かれた公的な窓口で、借入金や資金繰りの悩みに、専門家や地元の金融機関と協力して対応しています。断られた信金も含めて、返済の見直しを一緒に考えてもらえることがあります。
地元の信金に断られると、地域の中で相談しづらく感じるかもしれません。でも、公的な窓口は「身内や関係者に話しにくいこと」を相談するための場所です。
ポイント
- 公庫は保証協会を通さないが、決算と返済の力は同じように見る。
- 返済が重いなら、借入先探しより返済の見直しが先。
- 中小企業活性化協議会は、全都道府県にある公的な相談窓口。
信金に融資を断られた理由がすぐ直せないとき、売掛金があれば
| くらべること | 信金の融資 | 売掛金の資金化 |
|---|---|---|
| 審査で主に見られるもの | 自分の会社の決算・返済の力 | 売掛先の信用と、取引の内容 |
| 借入になるか | なる | ならない(売掛金の売買) |
| 相談のしかた | 店舗・担当者との面談 | オンラインで完結することも多い |
| 費用 | 金利(保証付きなら保証料も) | 手数料(1回ごと。年利に直すと高い) |
| 使えない場合 | 審査に通らないとき | 売掛金がない・支払期限を過ぎた請求書 |
資金化を使わない方がよいケース
| 手数料 | 手取り | 入金の30日前に資金化 | 入金の60日前に資金化 |
|---|---|---|---|
| 2% | 98万円 | 年利 約25% | 年利 約12% |
| 5% | 95万円 | 年利 約64% | 年利 約32% |
| 10% | 90万円 | 年利 約135% | 年利 約68% |
売掛金(入金前の請求書)を買い取ってもらう方法は、融資ではなく売掛金の売買なので、審査で主に見られるのは売掛先の信用と取引の内容です。
そのため、信金に断られた理由が自社の決算や返済の重さにある場合でも、使える可能性があります。
一方で、費用は1回ごとの手数料で、上の表のように年利に直すと、信金の融資の金利とは比べものにならないほど高くなります。
次に当てはまるなら、今は使わない判断が合理的です。
- 毎月のように足りない(手数料の分だけ翌月がさらに苦しくなる)
- 足りないのが税金・社会保険料だけ(猶予の制度で分割にできる可能性がある)
- 金額を下げれば信金や公庫で借りられそうで、それまで支払いの相談でつなげる
- 見積もりの手取りが極端に少ない(金融庁は、ファクタリングを装った違法な貸付に注意を呼びかけている)
当てはまる場合は、資金化は見送り、支払いの相談や返済の見直しを先にしましょう。手数料の比べ方は手数料を年利に直すといくら?で確かめられます。
注意
- 架空の請求書や、金額を水増しした請求書で申し込むのは犯罪になる。
- 給料を担保にする「給料ファクタリング」は、事業者向けのものとは別物で、違法な貸付の被害が多い。
ポイント
- 資金化は、自社の決算より売掛先の信用で審査される。
- 手数料は年利に直すと、信金の融資よりずっと高い。
- 毎月足りない・税金だけ足りないなら、今は使わない。
売掛金があって急ぐなら、日本資金支援センターも候補に
| しくみ | 2社間ファクタリング(売掛先に知らせずに完結) |
|---|---|
| 必要な書類 | 請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点 |
| 手続き | 来店不要・オンラインで完結。担当者が契約までサポート |
| 早さ・金額 | 最短即日。買取の上限は500万円 |
| 手数料 | 2%から(下限の数字。実際は審査で決まる) |
| 対象 | 法人・個人事業主(設立年数は問わない) |
「地元の信金には断られた。ほかの金融機関に一から相談する時間もない。でも売掛金はある」という方のために、ひとつ候補を置いておきます。
日本資金支援センターは、売掛金を買い取る2社間ファクタリングの会社です。紹介する理由は3つあります。
1つ目は、来店不要で、オンラインで完結することです。地元の金融機関に断られたあと、同じ地域の窓口を回るのは気が重いものです。担当者が契約までサポートしてくれるので、慣れていない方でも進めやすいと思います。
2つ目は、取引先に知らせない2社間の方式であることです。地域の取引先との関係を変えずに、入金までの間だけをつなげます。
3つ目は、信金とは審査の軸がちがうことです。必要な書類は請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点で、自社の決算だけでなく、売掛先の信用と取引の内容も踏まえて判断されます。
一方で、手数料の「2%から」は一番安い場合の数字で、実際の手数料は審査で決まります。売掛金がない方や、支払期限を過ぎた請求書しかない方は、そもそも使えません。
まずは無料の見積もりで手数料を確かめ、上の表で年利に直して、ほかの手と比べてから決めてください。比べた結果、使わないという判断になっても、それで問題ありません。
ポイント
- 来店不要でオンライン完結。地元の窓口を回らずに相談できる。
- 取引先に知られない2社間。書類は3点。
- 手数料の2%は下限。見積もりを年利に直して比べる。
長年の信金に断られても、取引先との信頼は、入金予定の請求書として手元に残っています。
地元の窓口をもう一度回る前に。入金待ちの請求書で、今の支払いに間に合うかどうかだけ、オンラインで確かめておきませんか。
- 来店不要・オンラインで完結。担当者が契約までサポート
- 取引先に知られない2社間。書類は請求書・通帳のコピー・本人確認書類の3点
- 最短即日、買取の上限は500万円
※ 手数料は審査で決まります(2%は下限の数字)。比べて合わなければ、使わなくて大丈夫です。
【この記事について】表の金額(返済の力の例・手数料の例)は架空の試算です。信用金庫の会員の資格は「信用金庫法」第10条(e-Gov法令検索)、会員向けの貸付けが原則であることは金融庁の資料、信用保証協会の設置と利用条件は全国信用保証協会連合会「ご利用条件」、中小企業活性化協議会は中小企業庁の案内によります(いずれも2026年10月確認)。日本資金支援センターの特徴は、同社の公式サイトによります(2026年10月確認)。